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アーボリータムでは、学校ビオトープをつくろうとする教員のために、夏休みの間、専門家による2週間の研修を行っている。この研修はアーボリータムが助成金を受けて行っているもので、教員たちは費用負担をしなくてもよい。現在では、多くの教員が研修への参加を希望しているため、研修参加のためには事前審査を経る必要があるほどである。
教員は2人グループで研修に参加することになっている。研修では、ウィスコンシン州のかつての生態系やそれぞれの学校に適した生態系復元の考え方などを学ぶ。また、実際に教員たちが芝生をはがして作業を行うこともする。このようにして研修を終了した教員は、学校に戻って他の先生に研修内容を伝えながら学校ビオトープを実際につくる。さらに次の年の夏休み、前の年に研修を受けた教員は新たに2人ずつ同じ学校の教員をつれて、合計6人で再び研修に来ることになっている。
研修を受ける教員が1人の場合、その教員がその学校を辞めたり学校ビオトープヘの興味を失ったときに、せっかくつくった学校ビオトープが活用されなくなる可能性が高いので、複数で研修を受けさせ、それを防いでいる。

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アーボリータムでの研修を終えた教員たち(写真:モリー・F・マレー氏)

また、この研修以外にもつくった後の学校ビオトープをどのように学校の授業の中で使っていけばよいか、その利用法についてもアーボリータムで独自のプログラムを作成し、教員に指導している(第5章参照)。

 

 

 

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